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弘前病院・治療内容

腎代替療法

 末期腎不全に対する腎代替療法には、透析療法(血液透析・腹膜透析)と腎移植があります。当院では、患者さんやご家族に十分な情報提供を行い、相談の上、適切な治療を選択していただいておりますが、現状では諸々の理由から血液透析を受けられる患者さんが圧倒的多数を占めております。
 透析は時間的拘束だけでなく、様々な合併症がつきものですが、最近は薬剤や機器が非常に進歩し、長期にわたり元気に通院される患者さんも増えてきました。
 当院では、できるだけ苦痛や不具合のないように、また少しでも楽しく長いお付き合いが出来るよう努力しております。
  • 血液透析
血液を体外循環させ透析器(ダイアライザー)を通過させることにより尿毒素や余剰な水分を取り除く治療です。週2~3回、1回あたり4時間前後の治療が必要になります。また、1分間に200~300mLの血液を循環させますので、一般的には内シャント等、血管の手術を必要とします。
 
  • 腹膜透析
腹腔内(おなかの中)に直接透析液を注入し、腹膜という体内の膜を介して尿毒素や水分の除去を行います。通常、透析液を約5~6時間貯めて排液するという操作を1日に3~5回繰り返して行います。また、専用の機械を用いて夜間帯のみ行う方法もあります。いずれも自宅で出来ますので通院は月に1~2回程度となります。事前に腹腔内にチューブを埋め込む手術が必要になります。
 
  • 腎臓移植
腎不全の患者さんに、新しい腎臓を手術により移植することで腎機能の回復を図る治療です。透析療法は失われた腎機能のごく一部分を補うだけですが、腎移植ではほぼ完全な回復が期待できます。ただし、免疫抑制剤の内服が必要となり、術後は感染症に対する注意が必要になります。
 生体腎移植(ご家族から腎臓を頂く場合)、献腎移植(脳死・心臓死の方から腎臓を頂く場合)がありますが、当院ではいずれも弘前大学医学部附属病院移植医療研究センターと協力の上、対応しております。

血液透析

第1HD室(76床)

第2HD室(75床)

血液浄化療法

  • DFサーモ
  • オンラインHDF
  • 血漿交換
  • 腹水濃縮再静注法
 
などに対応しております。
臨床工学部のページ
血液浄化法の詳細は臨床工学部のページでもご覧いただけます。

外来透析患者さんへ

1部(8:15~13:15)
2部(13:15~18:00)
3部(17:00~22:00)
月・水・金
火・木・土
おおむね透析時間は1回4時間で週3回を基本としております。その他、患者さんの病状に合わせて治療を行う場合があります。

送迎バス案内

送迎バスを運行しております。どうぞご利用ください。

依頼透析

 当院で依頼透析をご希望の方は、1ヶ月位前までに、電話にてご連絡くださいますようお願いいたします。ベッドの空き状況によっては、受け入れが困難な場合もございますが、できる限りお受け致しております。満床の際には、日時の変更をお願いすることもありますことをご了承ください。詳しくは 電話0172-87-1221 依頼透析担当 透析看護師長 小野由香 までお問合せ下さい。

尿路結石治療

 尿路結石は、結石の存在部位により腎結石、尿管結石、膀胱結石に分類されます。当院では診療ガイドラインに準じた各種治療が可能です。
 尿管結石で発熱や痛みなど緊急性が強い場合は尿管ステントを使った処置や、緊急入院など迅速な対応を心掛けております。
 また、砕石治療に関しては、体に優しい侵襲の少ない治療を第一に、体外衝撃波手術(ESWL)、最新のYAGレーザーを使った細径尿管鏡による砕石(TUL)や細径軟性尿管鏡による砕石(f-TUL)を行っています。また、大きい腎結石に対しては経皮的腎砕石術(PNL)も行っています。

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)

 専用機器で発生させた衝撃波を体外から結石に当てて破砕する治療で、小さくなった破砕片は尿とともに排出されます。通常、無麻酔、外来通院ですが、結石の状態(大きさや位置、硬さなど)や患者さんの状態によっては治療できない場合があります。また、複数回の治療を要することや、期待通り砕石できないこともあります。
 

経尿道的結石破砕術(TUL、f-TUL)

 尿管鏡という細い内視鏡を使用し、結石をモニターで観察しながらレーザー砕石、または鉗子での摘出を行う治療法です。麻酔(主に腰椎麻酔)を要し、入院も必要となりますが、ESWLに比べ砕石、摘出の確実性は高いといえます。
 近年、内視鏡の細径化、軟性尿管鏡やレーザーの進歩により安全性・確実性も向上しています。当院でも最新・高性能の機器を導入したことで、安全かつ確実な治療が可能です。

経皮的結石破砕術(PNL)

 背中から腎臓に穴をあけ、そこから内視鏡を挿入し結石を破砕し、直接摘出する方法です。腎結石の比較的大きいもの、ESWLやTULで破砕が困難なもの、それ以外に短期間で確実な結石の摘出を期待する場合などに選択されます。
 腎臓に穴をあけることからESWL、TULに比べると身体への侵襲が大きく、麻酔(主に全身麻酔)が必要で入院もやや長めとなりますが、細径の内視鏡の導入により、安全性はかなり向上しております。

経尿道的膀胱結石破砕術

 膀胱内の結石に対する内視鏡手術です。膀胱用の内視鏡を挿入して、内視鏡下に膀胱内の結石をレーザー等で砕石、または鉗子で摘出します。
放射線部のページ
結石治療の詳細は放射線部のページでもご覧いただけます。

その他の泌尿器疾患に対する治療

前立腺肥大症に対する内視鏡手術

PVP(光選択式前立腺蒸散術)

 外尿道口(おしっこの出口)から内視鏡を挿入し、その内視鏡から挿入したファイバーで高出力レーザーを照射し、肥大した前立腺組織を蒸散させて、尿路の閉塞を取り除く治療法です。これまでの内視鏡手術とは異なり、出血が少なく、術後の患部の腫れもほとんどないため、術後の痛みも軽く比較的早期から排尿でき回復が早いとされます。
 当院では米国American Medical System社の、新しい高出力のレーザー装置を導入し、このPVP手術が可能です。

TURP(経尿道的前立腺切除術)

 腰椎麻酔下に尿道に内視鏡を入れ、前立腺を電気メスで切除して尿道を拡げる手術です。
 数十年来、前立腺肥大症に対する手術の第一選択であり、現在でも患者さんの状態によって、こちらの手術をお勧めすることがあります。

透析医療の自主機能評価指標  評価指標項目  令和2年7月1日現在

公開項目は、日本透析医会の透析医療の自主機能評価指標に基づきます

Ⅰ、施設の状況

 1.施設の設備
   
①施設の種別 病院
②病床数 109床
③透析ベッド数 151台
 
 2.施設の機能
   
①準夜透析の可否(21時以降終了) 一部曜日可(月水金)
②可の場合の透析室の終了時間(通常時の最終透析回収時間) 22時
③オーバーナイト透析の可否 不可
④在宅血液透析の可否 不可
⑤オンラインHDFの可否
⑥シャント手術の可否
⑦PTAの可否
⑧障害者自立支援医療機関かどうか 機関である
⑨処方の区分(院内・院外) 院内処方・一部院外処方
⑩腎代替療法実績加算の有無 なし
⑪下肢末梢動脈疾患指導管理加算の有無 あり
 
 3.医療スタッフの状況
   
①透析に関わる医師数 6人
②透析医学会会員の医師数 7人
③透析専門医の人数 3人
④透析技術認定士の数 0人
⑤透析に関わる看護師数 50人
⑥透析に関わる臨床工学士数 常勤14人
⑦透析に関わるメディカルソーシャルワーカー数 常勤3人 非常勤1人
⑧管理栄養士数 1人
 

Ⅱ、施設の状況   

 
   
①外来HD患者数 496人
②外来PD患者数 1人
③外来透析患者に対する後期高齢者患者の比率 52.3%
 

Ⅲ、治療指標(外来HD患者対象)

 
   
①腎性貧血管理(Hb 10.0g/dl以上の比率) 89%
②P管理(P6.0mg/dl以下の比率) 60%
③PTH管理(iPTH240pg/ml以下、或はwhole PTH150pg/ml以下の比率) 89%
④透析時間(4時間以上の患者の比率) 86%
⑤透析時間(5時間以上の患者の比率) 0%
⑥透析時間(6時間以上の患者の比率) 0%
⑦透析量(Kt/V1.2以上の比率) 72.3%
 
<関連リンク>
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